◎ 2020年検定合格教科書でなにが変わったのか
●問いを生み出す授業づくり
・伎楽面で学ぶ奈良時代の文化
—正倉院に所蔵される宝物のなかには、シルクロード経由のものもある。そこでシルクロードと関連させながら、大仏建立の時期の文化を見ていく授業を構想するために、正倉院の宝物を教材にすることを考えた—
・白砂糖国産化の挑戦
—18世紀の幕府財政再建を中心に、5代将軍綱吉、8代将軍吉宗、老中田沼意次が断絶した政治を行ったのではなく、それぞれ前の政治を受け継いで、時代の変化に応じて特色ある政治を行ったという流れで構成した。例として白砂糖の国産化政策をとりあげた—
・東南アジアの日本軍
—メイン図案に当時シンガポールで発行されていた現地の子ども向け絵本の一部を載せた。これを見た生徒たちはどんな問いを抱くだろうか。まず、「日本ゴヲ ベンキョウ スル」って書いてあるけど、なぜ?と疑問が出そうだ—
・豊かさとその代償
—身近で見馴れた電化製品だが、今のものとはちょっと違う。学力差に関係なく、誰でも何かしら発見があり、一言いいたくなる。「身近で意外」な教材は問いを生み出す。テレビが分厚い箱だったのはなぜか。真空管、トランジスタ、ICチップの実物を持ち込み、技術の進歩を語るのもいい。長者番付の常連だった松下幸之助の話もしたい— |